忍法鍋焦がし

贅沢は罪

ここのところ、何かっちゅーと鍋を焦がしてしまい、反省しきり。
なぜにこんな頻繁に鍋を焦がすのか考えるに、やはり、鍋から目を離す(そしてそのまま忘却する)のがイカンのではないかと。
なぜに鍋から目が離れているのかというと、鍋の傍を離れているからだ。
物理的に鍋と距離を置くことによって、私の心からも鍋が離れ、気付いたときには
ああああああぁぁぁぁぁ(後悔と落胆の溜息)となっている、と。
鍋が煮立つまでのちょっとした数分、なぜ待つことができないのであろう。
少し鍋を離れたその数分で、なぜこうも鍋の存在を忘れ去ることができるのであろう。
火を使うことへの恐怖心の欠如!
私の糧となる食材への感謝の気持ち!
そもそも料理への心構え!
色々ダメ!
今日も今日とて豪快に焦がし、ハッと思い出して鍋の前に駆けつけると、鍋の中身が燃え尽きて白くなっていた。
もう出来ることは全てやりつくしました・・・・みたいな燃え尽き方だった。
鍋は黒くなっていた。言葉なく、責めるような漆黒に。
これはもうだめかもわからんね
こういうとき、人はなす術をなくしてたたずむ。
そしてインターネットする。
「鍋 焦げ 落とし方」などと入力してオロオロする。

焦がす人は後を絶たない。
同じ人が何度も焦がしてしまうのはどうかとおもう。(私のことです)

インターネットで検索して有力情報を探す。
私の鍋様は、私を許してくれるのでしょうか!
おコゲ様は立ち去ってくれるのでしょうか!

検索しても、なかなかいい情報にはたどり着けない。
「最近焦がしてばかりです」という人の日記(ここもです)などが
検索にひっかかってきて進まない。
そういうことで、うっかり鍋を焦がし、こげ情報を求めてここにたどり着いてしまった子羊のために、「検索して探したネットの有力鍋コゲ情報」をここに書いておく、それをもって鍋コゲへの償いとし、以後、鍋を使うときは心しようとおもう。
何度も心したのに何度も焦がしてしまう私だから書けるコゲ情報です・・・

ネットで検索して発見したところ、コゲ落としの方法は4つしかないです。
全部試してダメならダメなんだよ。
そのまま使えば少しずつマシになります。(焦がしたくせに偉そうな言い方、嫌だわ・・・)

作戦1〜重曹
1・他の作戦にもいえることですが、煮立っている、あるいは燃えてカンカンチンチンになっている鍋にいきなり水をぶっかけてはダメフィス。
危ない。冷まします。
2・フライがえし、菜箸などでとれるところはとる、スポンジなどでとれるところもとる。
力をいれる必要はなし。力いれてもとれないものは取れないから。報われない努力もあるから。
いけるところまで。こげトリに必死になるぐらいなら、焦がさない努力のほうがよっぽど大事です。
わかっているよ!わかっちゃいるが。
3・鍋に水をいれて重曹も一握りいれる、水位はコゲているところがひたるまで。
4・重曹・水入りの鍋を火にかける。
5・煮立ってくると重曹が水にとけてシュワシュワしてきます。
6・しばらくグツグツさせたあと火を消す。また冷ます。
7・触れる温度になったらスポンジでこする。例によって力はいれない。
8・まだ落ちていないコゲがあれば1に戻って繰り返す。
気が済んだところであきらめる。

作戦2〜お酢
重曹作戦の重曹をそのまま酢におきかえて。
極端な酸性、極端なアルカリ性、というのがおコゲ様の態度を軟化させるということです。
そして機嫌がよければ、お鍋様がお許しをくださいます。

作戦3〜お金持ちカネヨン
専用のクリーナー。お金持ち用のカネヨンのような洗剤を使用する。
擦ってはいけない鍋はどうするのか、というと擦ってはいけない鍋は擦ってはダメ。
ルクルーゼ用の洗剤は、粒子が超細かいのでルクでも使えるようになっている、でも、これでなんでも綺麗になるとおもったら大間違い。
ルク様はお怒りになると元の白いお姿には戻らなくなることがおありです・・・
ルク洗剤、高いのにコノヤロ。ダンカンコノヤロ。
重曹も「クリーナー、研磨剤」として使えます。このときは、濡れたスポンジよりも乾いたタオルのほうが有効ですん。
べっぴんさん(メラミンスポンジ)も同様ですん。

作戦4〜伊東家作戦
これが今日の日記の「本題」といってもいいです。
伊東家で裏技として紹介された(らしい)ものを誰かが親切にも書き起こしていたのを熟読しました。
1・鍋をベランダなど陽の当たるところに置きます。
2・放置。ずっと放置。雨などで濡れないところに置いてひたすら放置
3・数日後、パリッパリになったコゲが指で触っただけでスルっととれてきます。
水や洗剤も使ってスポンジでこすります。
4・それでも落ちなければ、また陽に当てて放置。放置。
これも気が済むまで繰り返します。

去年の夏ごろのことですがこの方法を知った私。
なんだか嘘っぽい(おコゲ様は案外しつこいですからね!)、と思ったのですが大変意義深い日記を書いている方がいてこの方法に激しく興味を持ちました。
その方の日記は、
「大事な鍋(高価で大切)を焦がしてしまったが、あまりにも豪快に焦げたのでショックすぎて見るのも嫌になってしまい、人に見られないように押入れに隠してしまいました」
という、なんともおおらかな日記・・・斬新さの中にも普遍性を感じさせる秀逸な日常描写です。
おいおい!と思いながらも私も人のこといえないのでこうしてインターネットしています・・・
しかし、この方は、その鍋を元の姿に復元することに成功されたのです。
その方法とは?!
「ずっと忘れていた鍋ですが、押入れを片付けているときに鍋を発見。
恐る恐る蓋を開けてみると、なんだか隠したときよりも綺麗な気が。
洗う気が起きたので洗剤とスポンジでこすってみると、もとの綺麗なお鍋に戻りました」
不思議がっていたその方なのですが・・・
私はこれを読んで思いました。伊東!これは伊東だ、と!
おコゲ様はあまりにも乾燥すると、鍋への執着心が消えて自然と清らかになられるようなのです。
件の鍋隠し奥様、ナチュラルに、自分でも気付かないうちに裏技を使っていたのです。
俄然伊東にクラっときた私。
家で一番汚い鍋を出してきました。
揚げ物に使っていた鍋で(これはうっかり焦がしたものではないが)、時の経過とともに、元がどんな鍋だったかわからないぐらいにおコゲちゃんになっていた鍋。
これを夏の炎天下、ベランダに放置プレーしてみました。
放置しているうちにまた忘れました。やっぱりかよ。
ある日ベランダで芝生の定点観測写真を撮ろうとごちゃごちゃやっているときに、
なんか邪魔なもんがある、とおもったらあらお鍋ちゃん!
そういえば伊東どうなった!と、思い出したのでした。(丁度いい忘れ具合。マグレ。)
ニン!(伊東つながり)
鍋を指でこすると、おコゲちゃんがパラパラとれていきます。
ペンキが剥げるように。すっごい滑るよ!(一年ぶり)
スポンジでこすると、さらにスルスルとれてアダモちゃんだった鍋が、ちゃんと美白なホワイティーちゃんになっていたのです。
重曹、酢、カネヨン(貧乏用)を試してダメだった汚れも、伊東はやりました。やってのけました。
時間と日差しが必要。毎日使う鍋では使えない手ですが伊東の話はガセビアにあらず。
放置しただけで鍋が綺麗に!素敵!
これよくない?よくなくない?よくなくなくなくなくない?お鍋がブギーバック。
ヤングアメリカンのようにクールです。僕をそっと包むようなハーモニー。フリースタイル具合にマジ泣けたっす。乾燥がキモ。雨ざらしは意味ないよ。
以上、これが検索しまくってみつけた「ネットにある鍋こげ情報のすべて」。
(焦がしたのに偉そうですみません。)
もっと検索してもこれよりいい情報はいまんとこない(それで私は困っています・・・)です・・・。

↑に書いた方法で、お鍋様のお姿はかなり美しくなります。
でも、焦がさないように気をつけたいとおもいます・・・
シラケ鳥飛びまくり。