お高いでしょうねおいくらルンバ?

みがくそしてひかる

結局、年末はオタオタヲタヲタしているうちに、床のワックスがけまでたどり着けずに新年を迎えてしまった。
松の内」ならアリ(俺ジャッジ)ということで力を振り絞ってワックスぬりぬり。
今、床がギラギラ光っていいかんじ。
こんな風に、顔が映るぐらいわざとらしく床を光らせるのが俺流。
最後にワックスをかけたのはいつだったかなーと思い出そうとするが思い出せない。
こんなにインターバルを挟んでしまった。
床の乱れは私の乱れだ。
すっかり枯れた床だったので、よけいにギラギラが眩しい。

ワックスがけするときは出来る限り徹底的にやる。
どかせる家具は全部どかして、自分の逃げ道(確保しないと足跡が残る)を作りながらちょっとずつ移動してフローリング部分を制覇する。
やっていると、ランナーズハイみたいにスイッチのはいる瞬間がある。
ランナーになったことがないのでランナーズハイの正しいハイがわからないが、
正確に言うとワイパーズアグリーハイになる。
注・ワックスにはクイックルワイパーが超活躍する。

私の中から5人ぐらい助っ人があらわれる。
ブレーンの人がダンドリを決め
怪力の人が、中に食器がはいったままの棚を高速移動し
皇軍二等兵が雑巾ごと匍匐前進し
中将がワックスを振りまいて練り歩く。
私はクイックルしながら後ろをついていく。
恐ろしいのは元帥が現れたときで、この人の指示がとてもハイ。
家を空にしろ、という。何もかも捨てて空き家のようにさっぱり片付けろという。
クイックルに次ぐクイックルで、かなりハイになった私、つい元帥の指示に従い
キッチンカウンターの下のところ(本来空白)にちょっと積んであったようわからん
細かいものなど、ズサーとゴミ袋に投げ込んでいく。
本来、たとえば引き出しの中、などと置き場所が決まっているのに、出し入れが面倒だとそこらに放置してあるものなど見ようものなら元帥は烈火のごとくお怒りになる。
片せ!ほかせ!
血を吐くような元帥の怒り。
私もこの世の怒りが全て憑依したような無慈悲な松井棒となり、布を見るなりおしぼり状にクリクリ畳み、雑誌が読みかけだろうと古新聞と一緒にくくってやる。
あーテーブルも椅子もすべて外に放り出し、サッパリーさせてーしまえー!
ワックスはもち二度がけ。これ以上は塗っても光らない。みがかなきゃ。

このように。
あまりにも掃除に適正がないため、ビリーミリガン状態になってしまう、というお話。
そういうことで今床がさっぱり。(1Fエリアのみ)
しかし捨てたはずのものが、何者かによって拾われて、またリビングを徘徊しているのはなぜだろう。
私の助っ人は、庭掃除しているときにもたまに現れる。
年末にも一度現れたので庭もすっきりしている。
チューリップの球根を植えていたら元帥が降臨したんです。
この助っ人、普段もやってきて手伝ってくれないかなあ、とおもうけど、不思議と掃除限定でしか現れない。
次に会うのはいつのことやら。