Куда вы идёте?

CastleDragon2004-12-12


ジートゥルンカ(正しい読み方わからじ)の画集をゲト。
この人の人形劇映画が大好きなのだ、絵もすばらC−☆
絵の下手な映画監督がいたらそれは嫌、というか変だけれども。
「ひ、ひ、人には見せたくない」とか勝手なことを久しぶりに思う。
ロシアのアニメなどもそうだが、子供、動物、植物、といった自然の描写がブラボー。

画集をみながら、なぜかドラえもん構想をたてる。
今、どんどん形骸化するドラえもんのテコいれ大作戦が始まっているみたいだけれども、もし私がアニメのドラえもんを改良するならそこをいじるね。
それでいて、テーマや舞台設定だけを雄大にせずに、映画バージョンとの差別化もはからねば。
主役をのび太じゃなくドラえもんにする。
未来の世界(セワシのところ)の場面を増やす。
とってつけたようなエコじゃなくて、もっと理系よりの目線から未来を語りたい。
四畳半の畳の上で、クラッカーのように太陽をうちあげて、田植えするシーンの感動をもっと伝えて欲しいんだよ!
バイバインの恐怖をもっと体感したい。
人が歩くときのペコペコ言う効果音も、ふつうに運動靴でアスファルトを歩く音にする。
3Dのうさこちゃん、3Dのムーミンというのがあるが、ドラえもんもああなっていいと思う。(3Dうさこにはあまり意義を感じなかったけど)
泣きわめくのび太の顔にも、もっとバリエーションと深みがあっていいはずだ。のびは日々、鬱蒼とした日常で生きている悲しい一人っ子で、あまりに鬱ないじめが彼の人格を蝕み、それが未来に影を落としている、ドラえもんはそれを救うためにやってきたネコ型ロボなのであるからして、原作でこそパターン化した話の運びが許されるけれども、アニメでそれはもうイカン。
ドラえもんの未来より、のび太の今日のほうが今の世界からは非日常ということを考慮せねばならない。
小学生でも携帯電話を持っている(そして使いこなせている)今、のびの一番欲しいものがラジコンとかではダメなのだ。
かといって、Dr.スランプ・アラレちゃん(ニューバージョン)のように、「タロサをロンゲにする」的なことをやってみせてもダメダメちゃん。


絵のタッチも変えたい。
ドラえもんの色をもっとダークにするんだ。
プラっぽい質感をもっと鉛っぽく。
私は超合金ドラを持っていたのだが、顔体の表面をパカっとはずすと中にぎっちりメカが詰まった構造にしびれたもんだ。
今のドラはなめらかすぎる。もっとギシギシ、アシモみたいに、進化とも退化ともつかない不思議な動きをして、常にロボであることをアピールしたい。されたい。ドラのメカニズムをもっとみんなで理解して共有したいんだ。
どんなに時間をともにしても、悲しいかなロボ、というもどかしさにもっと萌えたい。
そういうことで、ドラえもんリニューアル第一話に登場する道具は「ミュータント製造機」(コロタン文庫43 ドラえもん全百科71ページ掲載)。
この百科によれば、石鹸から脂肪、鉛筆から炭素というように身近にあるものから人体を構成する成分を取り出し、ミュータントを造る道具なり!
「ミュータントは子供でも凄い超能力を持っている」なり!
のび太は勝手にこれで、自分の弟を作ろうとする。
そのときうっかり、自分の髪の毛を材料に混ぜてしまう。
のび太の遺伝子を持ったミュータントが誕生してしまう。
(名前は「のびて太」)
このミュータントは赤ちゃんだけども、凄い超能力を持っている(ドラえもん全百科参照)ハイパーな赤ん坊、かつとてもセンシティブ。
一話からいきなり、のび太は自分の遺伝子を持った子持ちとなり、のびて太はのび太に「父性」を要求。かつ、「母性」を求めていきなり魂の旅を開始するのでもう大騒ぎ。
とりあえず、源静香さんにお母さんになるようにお願いして断られたりしつつ、のび太の子育てがスタート。
この子供をいかに扱うか、のび太の両親に報告すべきか、どんどん大きくなる子供をどうすべきか、ドラはいきなり境地に立たされるのでやんす。
最終的には、のびて太をタイム風呂敷で元の材料に戻す決断をするのだが、このとき、のびて太がのび太の目をみつめながら最後に発する言葉(最初に覚えた言葉)が「お父ちゃん!」です。
「お父ちゃん!」っていってる子供を、鉛筆とか石鹸だとかに戻すんです。
このときの、のび太の表情の変化をご堪能ください!
こんな大それた道具を部屋におきっぱなしにして同窓会にいっていたドラ。
罪の意識に苛まれ、苦渋の表情を浮かべる高機能ロボぶりも堪能していただけます。
こうして注目の一話から、いきなりヒンヤリした感じでスタート。
一話のラストは、必死に巣とレンゲの花の間を行き来する働き蜂をのび太が凝視するシーン。後ろではママがミュータントの材料だった石鹸で皿を洗っていて、蜂の羽音がだんだん大きくなり、そこにドラが動くたびに作動するモーター音が重なって暗転、と。べたかしら?べたかしら?




ここまで書いておいてなんだが、もうドラえもんは終わりにしたらよかったんじゃないのだろうか。ドラの世界の豊かさを伝えたい、という気持ちには共感できるが原作者抜きで勝手な展開がちょっとホラー。
これ以上クオリティーを下げると、冒涜にも思えて腰がひける。

最初はちょっと嫌だったんだけれど、リカちゃんが変なコスプレしたりして、大きいお友達用のお人形になっていく現象。
「私が嬉しかったから子供も嬉しいだろう」みたいな感じで大人ばっかり盛り上がっている虚祭りに、子供を押し込む感じが凄く嫌なのだ。
だからリカちゃんが変貌したのは当然のことで、これはこれで正しかったのだと今は思う。

だからもう、最終的な目的が「視聴率」とか「金儲け」とかなのはかまわないけれども、ドラえもんを使って子供を洗脳したい、みたいなキモい関係をもう解消して欲しいんだ。
ドラえもんは今でもVIPなのに、子供がそれを知らないことを悲しがるのをやめたいんだ。

で、私はこれからクリスマスに備え、親戚の子供のために1からぷりきゅあの勉強にはいるのだ。
少女革命ウテナ」って知ってる?とか、言いたいけど口を滑らさないように筋トレせねばならんし、万が一じゃぬの話題になったりしたとき、バックで踊っているちんまいズニアのフルネームとかをうっかり発表しないように、素振りせねばならん。
こんなとき、ミチビキエンゼルがいてくれたら。
暗記パンがあったなら。
せめていいわ毛があれば!
ドラえもん、あなたは本当に子供をダメにする。
と、ないしょペンで書いておく、と。

こえにだしてよみましょう