несправный?

どてらもーど


ミシンから変な音がする。
油さしたりしたほうがいいのかなーと思うが、下手にいじくって本当に壊れると厄介なのでそのまま。
普段はダンダンダンンダンと低い音がするのに、今はデッデッデッデッと高い音がする。
半年ぐらい前に、私はミシンの裏側についているゴムの滑り止めをゴミと間違えて一個捨ててしまったようで、振動が激しくて困っているのだが、その振動がさらにパワーアップしている気がする。
大げさに言うと、ドリフのガード下コント風。
体ごと凄い揺れとるわけ。
机もガタガタ言っているので、なんかとてつもなく騒々しいミシン風景。
ミシンごと前進しそうな勢い。かけているうちに、自分が椅子からずれていくのがわかる。
加トちゃん状態で、必死にミシンにしがみつき、なんとか縫い目を死守しているのだが、とても体力を消耗するのでなんとか機嫌を直して元のマッタリミシンに戻って欲しい。

ミシンと関係ないが、昔よくいっていた焼肉屋さんはリアル「ガード下コント」だった。
電車が通ると店が揺れる。厨房から、食器がキャンキャンいう音が聞こえて机がグラグラー。
すわ地震かと事情を知らない客が騒然とするので、そのたびにお店のヲサンが「電車が通っていますー通りますーおそれいりますー」と叫んで鎮圧する。一階は一階でグラグラだし、二階は二階で至近距離を電車が疾走。轟音で。サファリパークの電車バージョンというか、鉄道マニアにはある意味たまらない店。初めていったときには、こんな落ち着かない店でとても食事できない、と思ったが、おいしいので何度もいっているうちに慣れてしまった。
そういう客は多かったようで、店は繁盛していて、開店から数年後、晴れて店が新築されて綺麗になった。
洒落たカウンターなど備え付け、チンピラ風だった店長も立派な組長風に。出世。そして店は揺れなくなった。が、「新築おめでとう」じゃなく「揺れないじゃん!」と客に褒められて(?)いる店長がちょっと乙だった。立派な店ですね!揺れないじゃん!
実際、店にはいるときに、ついちょっと足を踏ん張ってしまうぐらいに揺れていたのだ。「揺れない!」と指摘したくなるのも無理はないのだった。
店は綺麗に快適になったのだが、揺れなくなると寂しかったのも事実。なんか、この店揺れないとつまらないよね?としばらく言い合ったもんさ。

しかし、ミシンは揺れないで欲しい。頼む。お針子引退の危機だ。