タートルズ

身軽

婆シャツ+タートルセーター+ボトム+ブーツ+ファーという自分的鉄板服から抜け出せない毎日。
気に入っていながらも、1シーズンに数えるほどしか袖を通さないニット問題が、寒波のおかげで一発解消だ。
クローゼットの棚に、“おしぼり”の容量で丸めて収納したタートルを積み上げておき、下から着ていく、片すときには上に積んでいく。もう一秒も“今日着る服”で迷わない。
私はこの発明に酔っている。過去最も合理的に服と対峙しているという自負がある。
だんだんと、この定番のスタイルが自分の制服のようだなどと思えて、制服にしてしまおうなどとと思い始め、もう制服だと思っている。
レゴ人形の首だけすげかえるように、毎日タートルタートルのプレモ状態。
すると不思議なもので、誰と会ったときにどんな服で何を食べた、とかいう記憶がまるっきり残らない。
そのうち自分が誰かも忘れる勢い。アルツか。
だんだんと日が長くなっている。寒いのにはもう慣れた。春が怖い。