エ〜コ〜エ〜コ〜アザ〜ラク

そこそこお金持ち

’’エコバッグ’’という大変に気持ち悪い名前のバッグがあるんだよ。スーパーのカゴと同じ大きさのビニール素材だよ。このバッグを持って買い物にいくと、レジカゴからレジ袋に買ったものを詰め替える手間が省けるよ。レジ袋の節約になるので、カードにエコスタンプを押してもらえるんだよ。
私は、いつかこのバッグを持ちたいと思っていたのだよ。
会計のとき、レジのお姉さんが上手にカゴの中にブツを収めてくれるのに、それを自分で荷造りするとグダグダになるのが不毛だからだ。面倒だ。
会計に専念するふりをして、レジ娘。に荷造りまでさせてしまえ。
そのために、私はレジジャストサイズのバッグをそれなりに探してはいたのだ。しかし、探してみるとありそうでないのだ。
バッグは丈夫でなくてはならない。だが、丈夫なバッグというのは得てして高額なのだ。
携帯できるものでなくてはならない。だが、強度のあるバッグは厚みがでるのでたたんでも小さくならないのだ。
容姿も端麗でなくてはならない。せめて機能美をもつべきだ。だが、探しても探しても、地球の絵が描いてあるバッグしかみつからないのだ。気にいらねえ。
この偽善に満ちたロゴマークにうんざりしながら、エコバッグのどこがエコなのかちょっとだけ考えるに、買い物するときにバッグを使えば、白いスーパー袋を使う必要がなくなる。これが地球に優しいよ、というのがエコバッグの趣旨だ。
スーパー袋がなくなっても私は一向に構わない。昔は買い物にいくのにマイバッグ持参は普通のことだった気がする。
イカートも当たり前にみかけた気がする。鳥の巣に取っ手をつけたような網かごのバッグ。ここから葱とか大根とかはみ出しているオバちゃんは、今もコントなんかにでてくる昭和の主婦の雛型として定着している。だがあのバッグはいつの間にか消えた。そういえば。
スーパーの袋を定着させたのは、スーパーの袋を作っている人に違いない。
スーパー袋の廃止に反対する人がいるとしたら、スーパー袋を売っている人なんだろう。
定着したのは便利だったからだろう。使っていたのは嫌いじゃなかったんだろう。
でもそんなに積極的な理由はなかった気がする。
だからお金払ってまで使うことになるのなら、エコとか関係なしにマイバッグにしようと思うのだ。
でも、バッグに地球の絵が描いてあるとエコの人みたいだから嫌なのだ。

それで探しまくっていたら、やっと1kでレジカゴジャストサイズの模様なしバッグをみつけた。
丈夫そうだし、バッグの上のところを巾着状に締め上げることができる*1
それ以外のデザインにはなんの工夫もなく、学校指定バッグのマチが広いだけって感じだ。ダサ。
ちょっと模様がはいったりしただけで5k越えのバッグをみて、散々ボッタ栗根性に辟易していた私、こんなズタ袋に1kかよ!とか思いながらも模様なしの貴重さに免じて購入。
家に帰ってからよくみたら「エコ〜地球に優しく〜」とかいうタグがちゃっかりついていてビクーリ。何かに物凄く敗北した気がする。
たぶん、この地球のマークをすりまくっている人は893なの。そんな気がする。予感がする。だってこのしつこさ!悲しいよ小市民。怖いよプロ市民
それにしても、会計後にそのまま直帰の爽快さよ。
ダサバッグを持って歩くのは辛いけど。
しかしこのバッグ、丈夫なのはいいけど、厚みがあるのでたたんでも小さくならない。ハンドバッグの中にいれるにはかさばりすぎな。
それで一回り小さいかわりにたたんで小さく(ハンドタオルぐらいの大きさ)できるものも購入してしまった。
デザインはただのシンプルビニールだけど、一応模様がはいっていてそれが可愛いのだ。値段は可愛くなかった。なのに買ってしまった。
レジ袋のことなんて真剣に考えたから、どうしていいのかわかんなくなっていたんだね。ビニールの袋の名前をエコにしただけなのにロハス
来年、レジ袋の有料化が始まったらもっと色んなサイズやデザインが出てくるのかもしれない。安くて可愛いのがみつかるかもしれない。
っていうか、自分でいいデザインを思いついたらお金持ちになれるのでは?とか考えていたらなんかコメカミが痛くなってしまった。
でも、ピアノの上にかかっているカバーとか、洗濯機のゴミとる浮きみたいなの、あれ考えただけで年収が億超えの奥様いるんですってね。億さん!奥さん!

*1:意外と大切な機能。レジカゴの中に、レジカゴの高さ以上のものを積み上げることが出来るのは、レジカゴが硬いから。柔らかな布袋だとカゴから飛び出したものはそのまま落下する