変な動物

降るんだか

橋の上から、細い川を挟んで二本の土手を眺める夢を見た。
土手の上に、パワーショベルで二頭の馬が連れてこられる。
ここがどこ、と特定できるわけじゃないけれど、自分の家の近所のあの辺なんだろう・・・ということをはっきり思う。
山の裾野にあるあの川のエリアが、どうもサファリパーク的なものになるらしいのだ。
でも放たれた動物は馬なのだ。なぜここに?と思いつつ、私はちゃっかり現場に駆けつけて早速馬を見ているのだ。
向かい合った土手のあっちとこっちに馬が歩いており、私は左右の馬を見比べてみたりする。
右側の馬が、パワーショベルを威嚇してしばらく興奮している。
足元のコンクリがしっくりこないらしい。しばらくブヒブヒ言ったあと、前足をガッと蹴り上げ、鉄棒で逆上がりするようなかんじで馬がバク転するのを見ただ。
馬のバク転はどうなっているのかというと、前足をギリギリまで持ち上げて後ろ足だけでまず立ち上がり、前足の位置までサッと一瞬後ろ足を持ち上げてきてそのままクルっとまわってしまう。
ちなみに、着地は四本の足を同時に地面につける。
地面はコンクリートだったため、カーンと凄い音をたてて馬が立ったとき、足がジ〜〜〜〜ンんんんんんと痛いだろうに?と心配しながら見ていたが、フフンと鼻を鳴らしたあと、機嫌が良くなった馬はとくに痛がる様子もない。
馬の足って強いんだぁなぁ〜なんて言っている場合ではなく、そのあと連れてこられた動物が変だった。
馬よりでかい。
頭がとても大きい。麒麟ビールのラベルのような、京劇に出てくる虎のような、タテガミがあって、顔まわりの毛足が長く、目も鼻も口も大きい。耳が大きくて垂れている(うさぎみたいに)。一番納得いかないのは、夢の中の私が、その動物を「れっさーぱんだ」とか呼んでしまっていることだ。
目が覚めてからもしばらく悩んでしまった。
れっさーぱんだとは・・・それはあの二本足で立つと有名になった、風太君とかいう生き物のことではないのか。
だが夢の中の動物にはそんな小動物特有なファンシーさはまるでなく、あれは短いファルコンで、体の毛は白と黒の二色からなっている。
配色からいうとまるでパンダなのだ。
パークを作った自治体が、パンダを連れてくるつもりが間違えてれっさーぱんだの方を連れてきてしまった、ということらしかった。
夢の中の私は、パンダの風貌を思い出すことができない。
何の抵抗もなくレッサーパンダを受け入れる。パンダと間違えたから、このれっさーのほうは撤収です、とかいう騒ぎをみながら、「これもこれでパンダだからいいではないの?」とか言っている。
レッサーパンダとパンダが似ているのは名前だけ!
っていうかファルコンみたいな動物はレッサーパンダじゃないから!!
で、パンダと馬の混浴おかしいでしょ!
このサファリ、檻とか柵とかないじゃん!
ファルコン放し飼いか!
これをずっと橋の上から眺める私。パンダ配色のファルコン(呼び名はれっさーぱんだ)、アレは一体なんだったんだろう。
アムール虎のニュースを見てこわー怖ー怖ー怖ーと思ったから、自分の中のサファリ要素が夢に終結したのか。
私にとっての自然はあんなに細い川とコンクリートの土手なんだろうか。
私の知る唯一の動物は馬なのか。
一緒にいたれっさーのほうはなんだよ?
そして、「近くで見ると馬は案外でかい」ということをしきりと力説する私。
その前にパンダのおかしさに気付け!
パンダは大きくてとても怖かった。暴れたりせず大人しい子だったけれど、私は橋の上で足がすくんでしまったのだ。
夢の中に出てくる怖い動物は、いつも絶妙に私を恐怖させるまさにドストライクな丁度怖い大きさをしていてゾクゾクする。
小さい頃、熱を出したときに見る悪夢が、「大きい頭怖い」とおもった最初だと思うが、にこにこぷんをもう二周り大きくしたようなサイズが怖い。
怖いけど見たい気持ちもちょっとあり、橋の上からレッサーパンダはその恐怖と潜在願望が合致した俺専用サファリだったのかもしれないけど、馬のバク転はなんだったのだろう。
私、疲れてる。

ゼルダ夢幻の砂時計
黄金の船パーツを全部集めやした。
造船所のおじさんに、「お前、まさか黄金の船をパーツを全部集めたのか??」と驚かれ、
「これでもう、海でお前の行く手を阻むやつはいないな」とヨイショされ。
ところが、「鉄のいかり」がまだない。
あとたった一つのこのパーツが集まればフルコンプなのに!!
笑顔の大人のところへいき、せっせと懸賞はがきを応募するも、「当選しました」という手紙が届いて商品はなし。
黄金の船パーツを集め終わってからますますいいお宝が出なくなったような気がしたので
わざわざ貧乏な船に乗って「鉄のいかり」を探しています。