働くおじさん
あの、オカマがたくさん出てくる番組で、カリスマの人が何かを紹介すると必ずネット通販で売り切れ続出している。あの一幸さんのオススメの・・という触れ込み、何度みたことか。
実際、私も見ていると欲しくなってしまったりするんだけど・・・
プロメイクとしてのスタンスで紹介しているから、あながちウソではないんでしょうけど、見たことも聞いたこともない勧告のメーカーをやたらとプッシュしてみたり、放送時間が平日のゴールデンに変わったら、リコメンドするアイテムもやたらスポンサー臭のするものに変わっていてちょいと匂う。
「やっぱり良いものは良いから」とかいってすんごいセレブ価格の粉を推奨していたのに、最近急に「ＤＨＣの色ものが優秀」とか言い出したのはやっぱり大人の事情なのか。
そんなある日、いつものようにテレビをみていたらば、一幸さんの後頭部がなんかスカスカして地肌が透けている。
スケジュールの都合などで、一日に数回分メイクコーナー収録的なクタクタモードだったのだろうが、文字通りに隙がある状態、いつもはうまく隠していたのだな。
そして翌週の放送。見るとはなしに一幸さんの頭髪につい注目。
すると一見して明らかに頭頂部から後頭部までガッツリの厚みのある「お帽子」がのせられていた。
すかさずトキヲが「あれ、いつもと何か違わない？」それに答えて一幸「そうよ、ウィッグよ、ズラよ〜〜〜〜」。
このやり取りがとても新鮮だった。
人から指摘される前に明るく発表、しかも冒頭でそのやりとりすることが台本に明記されていたのですね。わかります。
女の人は大変だ。テレビに出たりするとさらに大変だとおもう。人目にさらされるのは疲れるだろうし、隙の無いコンディションを保つのは特殊技能。
でも男の人も大変。最初からちょっと汚く疲れた感じにスタイリングするのが流行っているみたいだけど、あれって見た目どおりに「手抜き」ですよな？そして本来は男属性であり、素の状態ならとっくに立派な腐敗をとげたヲサンでもおかしくない一幸が、綺麗なお姉さんの態でキャラを保っているのはやっぱり尊敬の気持ちを持ってしまう。毎日ご苦労様です。
一幸がズラを装着してからすでに数回放送があったけど、放送中に一度は必ずズラの存在に触れるのがお約束のようだ。これはもしかするとアレだ。
リコメンド化粧品などと一緒に、ズラも売る算段なのかもしれない。
プロメイクアーティストが自分でブランドを立ち上げてメイク用品を作る、というのはすでにある。
その中に確かに優秀なものはあるけれど、ブランドライン全部が優秀だったケースはまだないとおもう。
たまにスベることもあって、それなりにアーティストの商品価値を左右する恐れあり。
でも一幸ブランドのズラはいいかもしれない！
人に気付かれてもいいズラ、というのが新しい。
ズラの存在はポピュラーなほどいい、ズラが認知されるほどに、ハゲは肯定されていくのであり、どれだけ大勢の人の心が晴れやかになるや知れない。
見つけてしまったときの気まずさも、見られてしまったときの絶望も過去のお話になるじゃろう。
私は今のところゲハ的なことでは悩んでいないけど、増殖の一途をたどる白髪の存在に怯えている。
染めずに乗せる、という選択肢があったらステキとおもう。
とりあえず、私が今欲しがっているコスメはランコムのアートライン。
一幸オススメのアイライナー。どこでも売り切れ。びっくりするほど売ってない。
これの廉価バージョンが、先にブルジョアだかメイベリンだったかであった気がする。
あれは便利だったよ。筆先がサインペン状になったリキッドライナー。
いつのまにか廃盤になっちゃったけど・・・
髪振り乱して、メイク崩れまくりで人のメイクに没頭する一幸が私は好きだ。
人の顔いぢくりまくりながら、自分の美観をキープしようとするメイク人はどうも信用ならない。
仕事中に発散される男気が、ヲサンをよりお姉さんに見せるという不思議。
やたら売れているけど、あの不器用さが魅力かなとおもう。すっかり心を許している。
