CでSの顔

夏おわれ

ずいぶん前から雑誌で特集されたりしていたため、もうとっくに公開されているとばっかり思っていた映画SATCがまだ公開前だと知った。
そのプロモのためか、なぜか東京ローカルで夜中に放送が開始されており、夜はゴロゴロしながらこれを見るのがお気に入り。見そびれないようにちゃんと録画予約することとする。
どんな話かも知らなかったのだが、本当に当時(10年ぐらい前・・・になってしまうのですねもう)噂になっていたとおり、Cに住んでいるお姉さん4人組がSしまくっていてタイトルに納得。
ここまでしまくると壮観だ。
主人公役サラといえば、バートン作品の印象が強い。
よくこんな面白い人をみつけてきたもんだ、とおもった。
パッと見は美人風なんだけど、よくみると顔が長すぎるしスタイルも残念。
でも、あのマーズアタックでブロスナンと対談している変なジャーナリストとか、エドウッドの彼女とかサラしかありえない。
普段からよほど面白い人なんだろうか、別に何をするってわけじゃないのにコメディエンヌとして抜群だと見抜いた監督の千里眼はゴージャス。
SATCでもサクっと面白いことしているときがあり、笑わせようとは少しもしていない風なところがセクスィーだ。
紙一重なテーマだけど、下世話になりすぎないのはサラ様の功績だな。
表舞台で一度も相手にされなかった女優がぶっちゃけ役にチャレンジしても、悲しい昼ドラにしかならなかったに違いないぜ。
しかもこの方はプライベートもステキングで、旦那さんがマシューブロデリックっていうところがメサメサ羨ましい。
ザ・ニューヨークってかんじ。
奥さんは骨ばっかりでできたような面立ちで、旦那さんのほうはゴム人形みたいな風貌。
二人あわせるとちょうど普通になるかんじのバランスが絶妙。
ハリウッドカポーで二番目に好き。
(一番はブラピとアンジ。トムクルーズと練り歩く姫はニコールであって欲しかった。すごくよかったのに・・・)

サマンサ役の人に見覚えがあって、そう、このいかにも好色な年増女の風情でロブロウの映画(マスカレード)にもこんな人出ていたよね?って思ったら本当に本人だった。
つまり当時、そんなに年増ではなくとても老けた人だったのかも。
SATCで、丁度よく芸風と容姿と役柄がはまったかんじ。
すんごい美人とは思わないんだけど・・・米ではこういう人がうけるのか、言われたらちょっとバビ風な気もするし・・とおもったら、アンドリュー・マッカーシーの映画(マネキン)にもでていたという。マネキンに意地悪な年増女ってでてきたっけ?と記憶をたぐってみたところ、おお、マネキンのマネキン役こそサマンサの中の人ではないか。
当時、マネキンのように完璧な容姿の・・という煽りがいまいち納得できなかったことを思い出した。その頃、まだペヤングだったもんで良さがよくわからずすいません。
それにしても、マッカーシーもロブもすっかり過去の人になったのに、現役でブイブイ美人の役をやっているなんて凄いとおもう。
伊達に野心家役をやっていない。中の人の意思も強靭だ。納得。そして尊敬。

メグライアン、すっかりニューヨークをサラにのっとられている。
現役で、裏山なライフスタイルと、カリスマ服を着こなす容姿を持ち、華麗なキャリアと、適度な武勇伝、それらをキープする健康な肉体と精神。
全部持っている人じゃないと摩天楼をバックにしたCの景観にそぐわないということか。
注:メグはたしか、アル中の旦那(一応俳優)と結婚し、仕事と両立しながら旦那が病気を克服回復するために頑張っていた、しかもその時が仕事の絶頂期とリンクしているというお忙しいぶりだった。キャリア充実のためにお荷物旦那を捨てないところ、そんな私生活なのにあの愛くるしい容姿をキープしているところなどステキだった。
その後、ついにその旦那と別れたあとで、ラッセルクロウとどうのこうの、になったあたりからガッカリムードが漂いはじめ、顔面のお直しに失敗したのか清川虹子みたいな変なくちびるでインスタントコーヒーのCM(日本の)にでてきたときにはなんだか裏切られたような気持ちに。別に私がメグの何を知っているってんでもないですけど。
こんな風だから、ハリウッドに芸能ゴシップがかかせないのは道理かと思った。
よほど気合がはいっていないと赤絨毯は似合わないってこと。
最近、映画の試写会ごときでいちいち絨毯の上をウロウロするのが流行っているみたいだけど、恥ずかしいからやめちまいな。
リアルにスターだったらあんな安い営業お断りだろ。
などとCのことを考えていた、畦道で蚊に刺されながら。