カンペンケースはいずこに

秋、こい

小学一年生のときにはじめて使った筆箱は、
ザ・筆箱というかんじの赤い皮の四角いもので
中に6本ぐらい鉛筆を固定するバンドの輪があって
消しゴム、鉛筆5本、赤青鉛筆、ポケットに定規をいれる、というかんじだった。
それが「塩ビの箱型(サンリオ)」になってちょっと派手になり
それがさらに両面(上からも下からもはいる)になったり
6面(蝶番をかませまくってパカパカ色んな場所が開く)といった
箱型がだんだん過剰に進化したあと、カンペンの時代がやってきた。
カンペンというのは、当時「お姉さんっぽい筆箱」という位置づけで
とても憧れだったものである。
次から次から色んなキャラクターのものが発売されたが
比較的廉価なこともあり、どんどん買ってバシバシ使ってた。
まわりの子もみんなそうだったけど、あれだけ大勢の子どもが
カンペンを持っていたのに、誰かと被ったことはなかった。
なんと沢山の種類のカンペンが売られていたんだ。
仲良しの子とわざとお揃いにする、というのもあった。
カンペンを新調するときは中身も新しくしたりして、いかにも小学生!
と、思いきや、こんな老いぼれになっても文房具は好きなため、
実はまだ当時のカンペンで気に入りのものは隠し持っていたり。
最近、ヲタ活動のためにツールが増えてしまったんだけど
これをどうやって整理したもんだか考えていて、カンペンが思い浮かんだ。
それで小学生のときのカンペンを出してきて何事もなかったかのように再愛用。
思ったとおり、この薄さがしっくりくる。
ノートやファイルと一緒に持ちやすいという形状もとてもいいのだよ。
ネイル系の道具とか、メイク道具とか今はお菓子の缶にいれがちなんだけど
スティック状のものだとかもっとカンペンが活躍できる場があるのではないか?
自分の中ですごくカンペン熱が燃え上がり、
そこらへんのヲタ道具が全部収納できるサイズがあるといいな、とか思いはじめる。
具体的に言うとあれだ、クーピーペンシルのはいっていた缶、とか
色鉛筆12色のはいっていた缶、とか。あのサイズ。
どこかに捨てそびれたのがないか?さがそう。
誰が考えたか知らないけど、この必要なものが丁度はいる薄さとか
長さとかいろいろいいかんじ!!
カンペン、フォーエバー。
勢いで、また新しいのを買っちゃおうかな、パティ&ジミーとか買っちゃおうかなーとか思ってサンリオを訪れたらびっくり。
カンペン、超廃れてる!!
いまや小学一年生の筆箱もすっかり「袋状」のものにとってかわられてた。
この袋状のいわゆるペンポーチというのは、
私がカンペンに飽きた高校生のころから主流になったもの。
このポーチの中にはポーチだけに筆記用具に限らず色んなものがつっこまれる。
単語帳とかクリップとかリップとかちっこいぬいぐるみとか食料など。
コレも捨てずに、まだ現役で使っていたりするから、私って物持ちいい方だね。
文房具に関して。
それにしても、新しいカンペンが売っていない。
さぞかし新しい柄が増えたかとおもいきやぜんぜんでがっかり。
無い、と思ったらますます欲しくなってしまった(嫌な性格)。
これから気をつけて目を光らせよう。
そうか、最近は小学生でもう袋状なのか。
ポーチはお姉さんの持ち物なのに、生意気!
ぬいぐるみのお腹が筆箱になっている、というのもあった。
どうみてもぬいぐるみにしかみえない。
ランドセルから頭だしていたら可愛いかな。
婆なのにカンペン欲しがってすみません、と思ったがどちらかというと袋エリアのほうが
禁断っぽい。
すごく可愛いので触りたくなるのがいっぱいあるが、
アレは見るだけにしておかなきゃ。
若い人にも、なきゃないでいいのにあえて添えられた無駄の精神が
受け継がれていて婆満足。
最近は、男の子どころかおじさんのボールペンもさきっちょに
なんかついていたりするもんな。
あれ見るの好きだから、みんな、もっとチャラ文房具を愛して!!